R/Cからミニ四駆、プラモデルやクラフト関連まで、日本が誇るメガホビーメーカーであるタミヤブースにてお話を伺いました。
昨年もありましたが、目の前で成形の様子がデモンストレーションされていました。
現地で成形されたものをサンプルでいただきました。まさに普段見る形ですね。このような製造現場をもホビーショーで展示してしまうのはさすがタミヤというところですね。
実は人気の高い、タミヤ工作シリーズから「歩く泳ぐアヒル工作セット」と「モノレール工作セット」が展示されていました。特にモノレールはかなりの量のレールを組み合わせた展示がされていましたが、実際に見てみるとかなりの迫力です。モノレールの車両は色々なデザインができるので子供から大人まで楽しめそうな製品です。
愛用者が多いペイントツール関連が展示さていました。塗料にせよツールにせよとにかく高い品質と使い勝手の良さに定評があるタミヤツールです。
ミニ四駆関連の展示です。過去に人気のあったモデルの再販に注目が集まっていました。NEO VQSのアドバンスドパックは最初にこれを買えばすぐにどこでも走れると話題になった製品であり、旧MSシャーシであることとボディの人気で再販が待ち望まれたあダッシュ1号エンペラーのブラックスペシャルが再販ということで発売話題となること間違いなしです。その他新ボディも展示されていました。更にジャパンカップ2023関連商品もカーボンフロントステーとリアブレーキステーのパネルが展示されていました。
スケールモデルも多くの新製品が展示されていました。改めて見てみるとパーツの細かさだけでなくその精度よさはさすがタミヤというクオリティです。実車のバイクとの比較展示も印象的でした。
RD2 magazineとしてはメインの展示となるRC関連ですが、新製品となるトヨタガズーレーシングWRT/GRヤリスラリー1ハイブリッドの実車が展示されていました。見比べてみるとRCボディのクオリティの高さを感じることができます。
既存製品の展示がされていました。再販ボディも展示されており、グラスホッパーのキャンディーグリーンエディションは近日再販されるとのことです。また、クローラー関連は新ボディが発売されるとのことで、どれもスケール感の高い仕上がりとなっていました。
そして、大注目のBBXについて開発担当の方にお話を伺いました。なお、今回レポート動画を提供いただいております「すだぴょんRCチャンネル」にて基本的な構造や特徴、またデザインについてお話されておりますので、ぜひご覧ください。
発表以来とにかく話題が尽きないBBXですが、そもそもの開発コンセプトとしては「本格的な走りを実現するシャーシにトラディショナルな実車バギーテスト満載なデザインを融合させる」というもので、車格でいえばミドルクラスに位置するモデルとのこと。大枠は実車のバギーをモチーフとしながら、RCカーとしての走行性能を可能な限り高めるという形で開発が進められたということで、トラクションのためにリアモーターレイアウトを採用し、実車の雰囲気を再現するために無骨なトレーリングアームを持ちながら、ジオメトリー変化を最小限に抑えるべく若干構造は複雑になりはするがマルチリンク構成を採用したとのことでした。「すだぴょんRCチャンネル」動画内でも触れられておりますが、サスペンション各所に調整箇所が設けられており、細かな調整が可能となっているのも特徴。更にトラディショナルな外観を実現しつつ、剛性を確保するためにパイプフレームもかなりこだわって設計されたとのこと。テスト車両ではブラシレスモーターの10.5TにLi-Poバッテリーを搭載してもしっかりと走るほどキット標準で高い走行性能を実現したとお話されておりました。アルミ製のエアレーションダンパーも標準装備となり、デフにはボールデフも採用。一体型に見えるボディも5つのパーツから構成されているセパレート形式を採用されるなど、とにかくこだわりが詰まった1台となっています。
ここまでお話を伺ってあえてこのマシンはどのぐらいのパワーソースで楽しんでいただくことを想定しているか?と伺ったところ、開発時のユーザーターゲットとしては中級者から上級者と考えておられたとのことで、かなりのハイパワーで走行させることを前提にされていたとのこと。とはいえブラシモーターなどでも十分楽しめますということでした。ただし、ここでぜひ伝えてほしいというコメントがありまして、このマシンは先にお話があったとおり、そもそもミドルクラスのマシンとして設計されており、各部の複雑な構造やボールデフを採用したことなど、高い走行性能に重点を置いたため、組み立て難易度は高めに設定されているということでした。はじめてのRCカーがこのモデルということだと、正直戸惑う方も多いのではないか?ということで、もし組み立てに悩んだらサポートに連絡さるか、経験の豊富な方に助力も求めていただくのがよいとのことでした。RD2 magazineでも組み立てレポートを予定しておりますので、このあたりもお伝えできればと考えております。
最後にBBXのシャーシナンバーが「BB-01」となっていることについて伺いました。今後違うボディが展開されるというようなことはあるのか?という質問には、このBB-01シャーシはBBX専用と考えていただいてよいいうことでした。シャーシの構造すべてが今のボディに合わせたものになっており、別のボディを載せるには多くの変更が必要となるため現時点で別ボディの計画はないということでした。発売自体は8月の予定となっており、もうしばらく楽しみに待ちたい製品ですね。
続いて、こちらも注目のMB-01について開発の方にお話を伺いました。現在のMシャーシはレーシングモデルとしての完成形としてボディレスのM-07(FF)、M-08(MR)がラインナップされており、ボディ付きモデルにはM-05やM-06が採用されているという状況であり、M-05 もM-06の基本設計が古いものになっており、これらを統合して様々なボディと気軽に楽しんでいただくことをコンセプトに新設計されたのがこのMB-01とのことでした。ですので、MB-01のボディレスモデルは予定されておらず、ボディ付きキットとして発売されていくとのこと。このような経緯もあり、前輪駆動・後輪駆動を1つのシャーシで簡単に組み換えられるように設計されており、さらにモーター位置を中心上部にするレイアウトも実現可能なフレキシブルな設計になっているとのこと。ホイールベースも3種類を簡単に変更できるようになっているため、ボディ付きモデルを購入したあと、気にいったボディを購入してもシャーシを簡単に換装することで1台で様々なボディが楽しめるモデルになっているとのことでした。
このモデルのお話を伺う中で、説明書について少し深いお話を聞くことができました。今回のMB-01であったり、完全モデルチェンジの際には説明書の構成からパーツバッグの収録内容まで1から見直すことができるそうで、実際説明書順にパーツバッグを開けていけば完成するということを最新モデルではとても気にしておられるとのことでした。逆にベースモデルが古いものでエボリューションモデルが新発売される際などは、元々の説明書に新パーツの取り付け箇所を差し込む形になるため、少々わかりにくいという状況が生まれているということでした。とはいえ、できるだけ分かりやすく戸惑いがないように日々工夫をされているということで、このあたりもさすがタミヤだなと感じるポイントでした。
MB-01についても「すだぴょんRCチャンネル」にて細かい部分のお話も収録されておりますので、ぜひご覧ください。
最後に今回展示はされていませんでしたが、直近話題となったTT-02エボリューションモデルについてや、今後の製品について少しお伺いいたしました。まず、TT-02 TYPE-SRXについて、開発の方としては「究極のTT-02レーシングマシン」に仕上げたというお話でした。一部で話題となったCVAダンパーが採用されていた件については、単純にTRFダンパーを標準装備してしまうと、ミドルクラスモデルを完全に上回る価格になっていまい、さすがにTT-02としてはその価格帯を設定はできないという背景だそうです。とはいえ、CVAダンパー搭載時でも最高ではないにせよ、高い次元の走りを実現するようセッティングされたとのこと。走行性能としてはTT-02の限界まで引き出したモデルなので購入された方の好みに合わせてダンパーは選択してほしいということでした。
次に同時発売となったTT-02BRについてですが、このモデルはTYPE-SRXとは違いTT-02Bを正しくバギーに仕上げ直したモデルということでした。TT-02はオンロードツーリングカーであり、それを元にバギー化したTT-02Bを改めてみてみたところ、もうちょっとこうだったらバギーとしていいのにというポイントがいくつかあったそうで、それらを実現する新パーツの搭載と、どうせならオススメとなるオプションパーツを組み込んだモデルを作ろうということで生まれたのがTT-02BRということでした。ある意味でTT-02のバギーバージョンのリスタートモデルと言えるものということで、初めての1台から上級者のサブマシンとしてまで幅広い層にオススメしたいモデルということでした。なお、このモデル含めてネオスコーチャーのボディはカスタマーサービスでのみ取り扱っているので破損であったり予備が必要な方はカスタマーサービスにご注文くださいとのことでした。
最後に今後の新モデルについてざっくりと伺ったところ、タミヤが新型を発売する際にはやはりユーザーさんに驚きを感じてもらいたいというところがあり、今回発売の各モデルもそれを大切にされているとのこと。そうなると既存モデルのモデルチェンジに対しては大きな驚きとなるアイデアが見つかれば実現するかもしれませんねということでした。駆動方式やシャーシレイアウトなどいつもチャレンジングな設計でユーザーを驚かせてくれるタミヤならではの姿勢だなと感心しつつ、今後の新モデルの発表を楽しみにしたいなと感じました。
最後にタミヤブース全体の様子も「すだぴょんRCチャンネル」にて紹介されていますので、ぜひご覧ください。
動画提供:すだぴょんRCチャンネル
(取材:RD2 magazine編集部 C.E Shinji Katagiri)